ラクノウ刺繍

ラクノウ刺繍 受け継がれるインドの手刺繍

ラクノウ刺繍

インドのウッタルプラデーシュ州にあるラクノウ(ラクナウ)という町の伝統的な手刺繍「ラクノウ刺繍」。
マライカでは、ブラウスやワンピースなどラクノウの職人技を感じるアイテムをお取り扱いしています。手刺繍が生み出す繊細で上品なラクノウ刺繍の魅力をご紹介します。

ラクノウ刺繍(チカン刺繍)とは

南アジアの国インドは手刺繍をとても得意とする国で、地域ごとに技法や図案が異なる素晴らしい刺繍が沢山あります。
北部ウッタルプラデーシュ州の州都であるラクノウ(Lucknow)で400年以上の長きに渡り受け継がれてきた「ラクノウ刺繍」はとても有名で、繊細な模様と立体感が特徴の美しい刺繍です。別名チカン刺繍とも呼ばれ、チカンとは「上質な綿で刺繍された」という意味を持ち、世界的にも高く評価されています。州都ラクノウには16世紀から19世紀後半まで存続したムガル帝国時代の宮殿が今でも数多く残り、王宮文化と共にこの優美な刺繍が発展したと言われています。

lucknowembroidery
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ラクノウ刺繍ができるまで

「針・糸・布」だけを使って作り出される美しい刺繍は女性の手仕事によるものです。白や淡い色の布に同色の糸で施される模様は、透かし模様のような繊細な仕上がりで、布そのものに光と影を織り込むような上品な陰影を生み出します。ステッチには30種類以上の伝統的な技法があり、それらを組み合わせることで、自然をモチーフにした多彩な模様が表現されています。

lucknowembroidery
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柔らかいコットンやモスリン、シフォンといった軽やかな布に刺されることが多く、インドの暑い気候に適した爽やかな着心地も併せ持ち、世代を超えて愛され続けてきました。そのラクノウ刺繍の商品が出来るまでの工程を少しお話します。
下絵用の木版の制作
ほとんどの商品は、土台となる洋服の縫製を縫製工場で行い、それをラクノウの刺繍を取り仕切っている事務所へ送るところから始まります。ラクノウでは先ず刺繍図案と同じ模様の木版が柄ごとに一つずつ作られます。これは刺繍の下絵にブロックプリントの手法が使われるためです。
ブロックプリントによる下絵
仕上がった木版を使い、製品に下絵のプリントをしていきます。染料は水洗いで落ちるものが使用され、主に青色が使われますが、ブラックやネイビーなど濃い色味の製品には白色の染料を使います。工房のスタッフは指示通りの位置にテンポ良く木版を捺していきます。
刺繍を施すラクノウの女性たち
全てのモチーフをプリントし終わり、次はいよいよ刺繍に入ります。ラクノウには地域ごとに刺繍を仕事としている女性達のグループがあり、商品を製作しながらラクノウ刺繍の技術を学び、修得した技術を生かして家計の手助けをしています。
地域や宗教によっては、まだまだ女性の立場が弱いインドですが「手に職がある」ということは女性の自立の大きな後押しになっているのです。下絵が済んだ製品と刺繍糸、予め用意した刺繍見本をセットにして、各地域のグループへ渡され、刺し子に振り分けられます。
刺繍糸の倉庫
女性達は各家庭に持ち込み、家事の合間やあるいは集いながら刺繍をします。下絵に沿って少しづつ時間をかけて施された刺繍は、一針一針に息が吹き込まれたかのように表情のある美しい模様になります。全ての刺繍が完成した後、縫製工場へ再び戻され、洗いにかけたりと最終工程を済ませ、商品として出荷されます。

ラクノウに息づく伝統技法

ラクノウ刺繍は単なる装飾ではなく、歴史と文化、そして人々の暮らしに根付いた芸術です。
布の上に広がる細やかな模様の一つひとつには、職人たちの熟練の技と、長い時間をかけて紡がれてきた伝統が息づいています。
その優美さと清涼感は、身につける人だけでなく、見る人の心までやわらかく包み込む力を持っているようです。

ラクノウ刺繍商品は、一部店舗を除く全国のマライカ、GA-ON各店、公式オンラインショップで販売しております。
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