African Art ベニンブロンズと暮らす

今回は多種多様なアフリカンアートの中でも「ベニンブロンズ」に焦点を当ててご紹介します。
ベニン王国とは

ベニンブロンズとは?
ベニンブロンズとは現在の西アフリカ・ナイジェリアで作られる青銅や真鍮用いて鋳造された像やレリーフ、また一緒に飾られる象牙を彫ったもののことです。
かつては王宮のために作られていたことから、王や王母の像や、王の功績を讃える出来事、また王と関わりの深い動物たちが主なモチーフになっています。ベニンブロンズは王によって保護された特別な職人によってのみ王宮内で製作され、その製法が外部に出ることがなかったと言われています。そのため、様々な技術が発展した現代においても当時の作品をそのまま再現するのが難しいと言われています。
マライカで現在主に扱っているベニンブロンズは、ベニン王国衰退後の近代になってから作られたレプリカです。レプリカではありますが、ベニン王国時代の技術を用いてそれぞれの像の表情や衣装は細部まで丁寧に表現されており、王国の輝かしい繁栄と悲しい歴史を今に伝えています。
ベニン王国の王・オバ(Oba)
ベニンブロンズで最もよくモチーフにされてきたのが、オバ(Oba)と呼ばれるベニンの王です。オバは部族全体の神とみなされ、人々から崇められていました。オバの死後には彼の功績をたたえる頭像が作られ、それにはオバの魂が宿ると考えられています。現在王国としては存在していませんが、オバは遺制の王として存続が認められ、祖先祭祀の儀礼を続けています。
上の画像のベニンブロンズも、オバを模した半身像です。豪華な頭飾りや首飾りはオバが儀礼で実際に身につけているものが表現されており、これらの装飾品は、富と権力の象徴とされる珊瑚のビーズでできています。王家や王国の平和と繁栄を想って作られてきたベニンブロンズ。人々の興味を惹き続けてきた背景には深い歴史が刻まれています。

ベニンブロンズと暮らす
ベニンブロンズを暮らしの中へ。クバ布やアフリカンスツール、トンガバスケットを組み合わせたインテリアコーディネートのご紹介。
オバの最初の息子を産んだ王妃は、他に子供は持たず、後に王となる息子を立派に育て上げることに専念する。そのため王母は王の幸福ひいては国の繁栄に必要不可欠な存在とみなされた。
MALAIKA MUSEUM COLLECTION
下記でご紹介するものはレプリカではなく、ベニン王国の王宮を飾っていた当時のもの。大変貴重な博物館級のコレクションです。
様々な時代と地を巡り、MALAIKAに辿り着いたベニンブロンズをご紹介します。
推定年代:17世紀
uhenmwun elao と呼ばれるオバの頭像。王の死後は王の長男が後を継ぐことになっており、新しい王は亡くなった父親の像を作らせ、王宮内の社に供えた。頭部の穴には亡くなった王の時代の出来事などが彫られた象牙が挿して飾られる。
推定年代:17世紀
珊瑚がふんだんに使われた頭飾りと首飾りが表現されている。15世紀後半にポルトガル人によって持ち込まれた地中海産赤珊瑚はベニンの人々の既存の嗜好に合致し、王が身につける飾りに使われるようになった。網目状の珊瑚の頭飾りはオバにとっての王冠であり、神秘的・守護的な役割があると考えられている。
推定年代:16世紀
16世紀オバ・エシギエは、戦いの際に有益な助言で国を勝利に導いた母イディアに対し、「王母(Iyoba)」の称号を贈った。以降、代々オバはこの称号を母親に贈るようになり、王母は地位を確立するようになった。王と同じく特別な地位を示す珊瑚でできた網目状の頭飾りと首飾りをつけている。
推定年代:16世紀
Amaと呼ばれる王宮の柱や壁に飾られる歴史的出来事や日常生活、儀式を描いた装飾板。この装飾板で描かれているワニは、ベニンの人々にとって力のシンボルであり、海と富の神オロクンへの最良の供物と考えられている。
ベニンブロンズ










